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2009年11月28日 西丹沢桧洞丸 恐怖の「火の鳥」事件

[スタイル] 日帰りハイキング
[メンバー] 2人

8時25分新松田駅発のバスに間に合うように新松田到着。

しかし時間になっても今回の山行の発案者I氏はやってこない。。。
私は今日は携帯電話を忘れて連絡がとれない。
少しだけ待ってみようと仕方なくバスを見送る。

しばらく待って来る気配がないので、I氏はたぶんいつものように寝坊でもしたのだろうと、諦め一人でどこかの山に登りにいこうと決める。

今日はI氏についていく予定だったのでどの山に行けばいいのかわからず、違うバスを待っている人に尋ねる。
「どこの山に行くんですか?」
「どこにいこうかと思って。どこに行くの?」
「どこにいこうかと思って・・・。」
「よかったら一緒にいく?あなたを入れて10人になる」
「いいんですか?じゃ一緒に。」

どこかの山岳会らしい。行き先を決めてないなんてのんびりした山岳会だ。

バスに乗り込みさあ出発と思ったら、I氏が駅の改札からやってきた!
「来た!!」やはり奴は寝坊しやがったな。しぶしぶバスから降り、9人パーティにお別れする。

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1時間後、西丹沢行きのバスに乗る。

箒杉バス停で下車。桧洞丸を目指すが、、、、

立ち入り禁止の吊橋を渡り、、、沢に沿って道なき道をいく。
雪はないがアイゼンとピッケルにロープがあれば、、、というような急な山を4つんばで登る。
約1時間ほどして、地図を見直し、沢を1本間違えていることを確信し元の道を戻ることに。まあこんな間違いもたまにはするだろう、、、。

ようやく正しい登山口を見つけ桧洞丸を目指す。 30分ほど歩いて、鎖場の手前で昼食をとる。

I氏が「寝袋みたいなのが落ちてる!」と言う。

見ると斜面下10Mくらいのところにパッキングされた青い寝袋みたいなものがある。 I氏は「見てくる」と行ってしばらくすると戻ってきた。青いビニールテープでぐるぐる巻きにされていて、棒でつついて持ち上げてみると3〜5キロくらいあり、足で少し蹴ると、下に突き落としてしまったと。そのときの感じが3〜5キロくらいで結構重かったらしい。
「絶対怪しい、遺体かもしれない…。」確かにちょうど赤ちゃんくらいの重さだ。

結局その怪しい物体がどうしても気になってしまい、ハイキングを中止してその正体を突き止めにいくことに。下まで転がってしまったため、急な斜面を50Mくらい下り、青い物体に辿りつく。

中を見てみる…?

恐る恐る、ぐるぐる巻きされたテープを取り除く。何度も何度も結ばれていてかなり厳重に巻かれている。赤ちゃんの遺体ではないかと思うと怖くて手も震える。

「心臓がどきどきしてめまいがする・・」「全身鳥肌がたつ」必死にテープを巻き取るがまだまだ巻きついている。
途中で古い新聞が出てきたり虫がでてきた。そしてひたすら青いテープを除き、それだけで20分はかかった。

物体は何重もの透明の袋に入っているようだったが、、

「なんだこれ!!」
よく見ると、字が書いてある。

『火の鳥』

物体の至るところに10箇所ほど書かれている。 火の鳥 火の鳥 火の鳥 火の鳥 火の鳥 火の鳥 火の鳥…

一体「火の鳥」とは・・・。

ますます怪しい。
赤ちゃんなのだろうか・・・。 あまりに怪しすぎて、怖いので、それ以上解体する勇気がない。そのまま持って下山することに。

それにしても解体作業中からいきなり右目が重くなってきた。 右手でナイフでテープを切っていたため、これは火の鳥の呪いか!?


「1000千万円だったらいいねー」「変ながらくたかもよ〜」 とあまりに怖いので明るい話をしながら下山する。

下界に出ると少し落ち着いたので、もう少し解体してみることにした。
火の鳥が書かれたビニール袋を除き、さらに何重ものビニール袋を取り除いていくと、

「ガーゼだ」
ガーゼが見えた。そして赤茶色くなっている。血がついたガーゼのように見える。そしてさらに厳重にテープで巻かれている。 形も人のような形になってきた。両側は腕の骨のようにふくらみ骨のように固い。

「もうこれ、完全にやばいね。」 「警察呼ぶよ。」

小屋で電話を掛けしばらく待っていると、2人の山岳警備隊がやってくる。

最初に手を合わせる。
「骨みたいな感じだね。」「でも軽いね」
「もう少しで他にもくるからそのままで待っていて」

しばらく待つと、5人くらいの警官と2人のスーツ男がやってきた。
先日町田で赤ちゃんの死体遺棄があったおかげで神奈川県警は敏感になってるようだった。
手袋とマスクをして解体が始まった。 透明の袋は10枚くらいに入っていて、そのあとさらに青いテープで何重にもぐるぐる巻きにされている。

しかし遺体なら匂いがしてもいいが何も無い。

そして出てきたものは1つ1つ布に包まれたものが4つ。 とりあえず、遺体ではなかったらしい。

その布を除くと、なんと木が出てきた。 綺麗に削られた木だった。

警察も私もI氏も唖然。「よっぽど暇なやつだな〜、山ではこの作業は無理だからわざわざこれをやって山まで担ぎ上げたんだな。」
「記念に持って帰る??」

とりあえず赤ちゃんじゃなくてよかった。 それにしてもスッキリしない。 一体いつだれが何のためにこんなことをしたのか。 そして「火の鳥」の意味は一体・・・?

あまりに予想外のものであり、頭の整理がつかない。 変な一日だった。

そして右目は腫れたまま火の鳥の呪いは解けない・・


立ち入り禁止の橋

崩れた道

誤った道を行く

紅葉が綺麗 色づいてます

ようやく桧洞丸への登山口へ

「火の鳥」に巻きつけられていたテープ残骸

テープを巻きとったあと

火の鳥とは一体…

警察が検証を始める

出てきたものは…
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