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2009年8月29〜31日 北アルプス 馬場島〜剣岳〜別山〜一ノ越〜黒部平〜扇沢

[スタイル] 単独 テント

[タイム]
1日目(8月29日)雨のち晴れ
6:00 富山駅到着 〜電鉄富山〜
6:40 上市駅 〜タクシー〜
8:00 馬場島発
13:00 早月小屋

2日目(8月30日)くもりのち晴れ
5:30 早月小屋
8:30 剣岳
12:00 剣山荘
13:30 剣沢小屋

3日目(8月31日)雨のちくもり一時晴れ
5:30 剣沢テント場
7:00 別山
9:30 大汝休憩所発
10:45 一ノ越発
12:00 東一ノ越発
13:30 黒部平 〜 扇沢

人生最後の山に剣と槍を残しておこう〜と考えていたのも束の間、剣に行ってきました。 今年最後の夏休みか〜

夜行バスで新宿から富山に辿りつく。バスの乗客で登山客は一人。

富山に着くとどしゃぶりの雨だ。 富山駅にいくつかの登山客のパーティがいてほっとする。

山はいつも緊張する。特に初めて訪れる山は。そしていつどんなアクシデントがあって死んでもおかしくないという気持ちで山に出かける。だから山へ行く時は自分の部屋は他人には分からないくらいいつもよりほんの少しだけ整理して出るのだ。

剣岳の登山口のひとつ馬場島に近い上市駅からは、40代くらいのお兄さん一人とタクシーに乗り7500円を2人で割る。 馬場島からは急登。いつもと少し違う歩き方で登ってみた。最初は楽だったが、1時間経つとふくらはぎが張ってきた。おかげでタイムコースより30分ほどオーバーして到着。病み上がりで体力はゼロに近い・・・今回はリハビリ登山、、だけど明日の剣岳がとても心配。

夕方、一時雲が晴れ、剣をはじめ周囲の山々が見えた。 小屋泊まりのお客さんたちが山の歌を合唱していた。山はいいなー気分がいい。

2日目、起きると雨は降っていない。一安心。だけど、早月小屋からの登山者で剣岳を越える人はいなく、みんながピストンのようだ。私だけがデカイザックを背負ってよたよた歩いていく。そしてみんなに追い越され・・・最後のカニのはさみを越えて登頂。

頂上には剣沢方面から来た登山者と合わせて20人はいる。 点の記を確認して、360度真っ白で寒い山頂をあとにする。

剣沢方面への下りは、カニの横ばい。少し緊張して、周りの登山客に応援されながらそしてザックに振られながら通過。一人で大雨だったら、通過できなかったと思う。

今回は疲れが感じやすく、できたらせっかくの日本最高所の温泉に入りたいな〜と雷鳥沢までいくか悩む。 剣沢から雷鳥沢への道を選び歩き出したが、30分ほど歩いて、あまりの剣沢の景色の良さに引き返す。やっぱり、ここ剣沢でテントを張ってゆっくりしよう。もう気持ちは温泉より剣岳が展望できる美しい景色。

剣沢小屋でビールを飲みながらしばらく山々の景色を堪能する。

夜、プラネタリウムのような星空が輝いた。テントから頭だけを出すようにして星空を眺めていた。流れ星が流れた。3回目流れた星は、北から南にかけて、私の右目から左目に沿って、ものすごく大きく太い尾を引いて流れた。驚き、嬉しくなり、目を真ん丸くしてパチパチさせる。あんな流れ星初めてだ!

朝3時星が綺麗に出ている。もしかしたら期待できる天気になりそうだ! 朝5時雨が降り出す。やはりだめだったか、、、天気を諦め雨具を着て別山に向かう。 別山に到着すると、雨風で辺りは真っ白。別山を去ろうとしたとき、太陽が出てきて、下に美しい世界が広がった。室堂だった。綺麗だ〜写真を何枚も撮る。

疲れた足は、筋肉痛で登りがきつい。

大汝休憩所で変な小屋のおじさんに誘われ休憩する。お茶を出してくれ、ストーブにあたりながらアンパンを食べる。テレビからは、民主圧勝のニュースが流れてた。 小屋の変なオジサンに連れられ、大汝岳までいき、周辺の可愛い花を見せてくれた。 大汝休憩所は、実は泊まれるらしい。バイオトイレが新設された立派な小屋だ。

雄山に向かう道には、大勢の人がいて室堂からきた登山者ではない一般のお客さんが4つんばになりながら登ったりしていて大変そうだった。

一ノ越小屋に着いて、室堂の温泉情報や帰りのバスをしつこく尋ねる。 が、結局、温泉を諦め、黒部へ下りることにする。

一時間ほど歩いた東一ノ越からの道が分からなくなる。地図からするとこの道はよさそうだが、これは立ち入り禁止の道のはず。と思い、違う道を行くと、足跡が消える。 しばらく行くがやはりおかしい。周りを見回す。人が来ないかな・・・。しかし誰も来ない。いつも人に頼っていたけど、頼るのは自分だけ。地図読みがちゃんとできてない・・・反省してる場合でもなくかなり焦ってくる。ひきかえすか。。。一か八かで禁止だと思った道をいくとそこが正しい道だった。とりあえず安心するが、気持ちは落ち着かず。

そこからの道が妙に長く感じた。タイムコースどおりだったが、それより1時間も多く歩いた気分になっていた。もう心身疲れきっていたようだ。黒部湖まであと70分歩く予定だったが、無理と思い、文明の利器を使って5分で黒部ダムに到着。今回の登山は黒部平で終了。

今回の山行の好きな場所
@剣沢のテント場
広々としていて、山に囲まれ、のんびりできる。
A一ノ越から黒部ダム
人に一人も会わなかった。景色もいいし、一人探検隊になった気分だった。


大汝休憩所のおっさんの秘密の花畑より


早月小屋

早月小屋テント場より

夕日と雲海

みんなで山を眺める

小屋近く展望のいい場所から

剣岳山頂にて

剣岳下り 別山尾根 カニの横ばい

カニの横ばい 結構こわい

渋滞してます

剣山荘が見えます

剣沢小屋から

今夜の晩飯 カレーピラフ、牛丼、海藻サラダ、味噌汁

別山

晴れると稜線がとても綺麗

室堂がとても綺麗

真砂岳

大汝山3015m

大汝休憩所と変なおっさん

雄山

一の越から黒部湖への道

花畑がとっても綺麗

黒部平 精神的に疲れギブアップ

トロッコに乗って黒部湖へ
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