[ INFO. ]
・SlipStream
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野外救急法を学ぶ、実技と机上講習での朝から夕方までの5日間の講習。山岳だけでなく海などアウトドア全般においての救急方を学ぶ。
北米では、アウトドアガイドをする場合、必ずWildernessFirstAidの資格を取らないといけない。
というのは後から知ったのだけど、参加者はみんな山岳ガイドなどでもう何回かこの講習を受講していて、手慣れたもの。
英語の勉強で来たカナダ。これも英語の勉強のつもり。。。だったんだけど、医学用語は難しかった〜!
結局2回受けて、ペーパーに受かる英語力がなかった・・・またいつか。。。
実技はとっても為になった。ABCDや木を伐採しての担架づくりとアップダウンの激しい場所での搬送。何度も繰り返すシナリオ。
スプリントを使用しての怪我の応急処置などなど。
2回目のケンモアでの講習では、サッチーという日本人も参加していて、色々とお世話になった。サッチーは日本やカナダで登山ガイドをしている方だった。
ケンモアでの生活は、ルームシェアで家を探して住んでいたのだけど、
その家の偏屈なオーナーが、かの有名なメスナーの元奥さんでびっくりした。
エベレスト無酸素初登頂の時に、元妻のネナは6500mのベースキャンプまで一緒に行ったと言って、本を見せてくれた。
息子と娘は頭よさそうな人たちだったけど、とにかく面倒くさい人だった。家で飼っている2匹の大型犬も大変だった。
周囲の山岳ガイドに聞くと、ちょっと変わっているのであまり関わらないようにしているとか言っていた・・・。
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●カナダでのWFA記録
+ Wilderness First Aid
+ WFA
in Golden
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2010年6月6日
6月1日にゴールデンからケンモアへ移動。
今日で5日目。
ノーフレンド ノージョブ
そして同居してるオーナーのカナダ人おばちゃんは、かなりの貧乏性で(デポジット4万円を返してくれるか不安)、かなりの神経質だ。そしてハイキングガイド(昔?)。
なんでこの家にしてしまったかというと、安いのと街からちかいのと、「Peace」と描かれた置物がいくつか部屋に置いてあり、まあ悪い人ではないかなと思ったからだ。
家の中で飼ってる2匹の犬も狂い気味で、みんな(1人+2匹)は一日に何十回も朝から晩まで小さい家の1階と2階を走りまわって、吠えたりその都度おばちゃんが怒鳴りまくってる。。。。
もう一匹のハスキー犬は17歳で、一人でおしっこにいけなくて目も不自由で半分寝たきりになっているおばあちゃん犬だ。
もう一人の同居人はカナダ人のおじさん。オーナーのおばちゃんは、彼が煙草を吸っていて、風呂に入らず臭く、仕事もしないで1日中家にいるのが嫌で、今月いっぱいで追い出すと言っている。
そんなおじさんが外で煙草を吸っていた。ナイスチューミーチューと手を差し出されたので、恐る恐る(風呂に入ってないと聞いてたので・・)さらりと握手する。
「おばちゃんのことどう思う?」と聞いてくる。
「ちょっと頭おかしいよな、あの犬も・・・」
意外に普通のおじさんだった。
後から、おじさんの匂いとは体臭じゃなくて香水というのに気付いた。この家は、犬が息切れしながら走ってるので、獣の匂いがする。早速私もスーパーで臭い消しを買ってきたところ。
こんな家だけど、唯一いいのは、部屋にテレビがあって衛星放送が見れること。
家賃とおばちゃんと犬とテレビを天秤にかけ、とりあえず3か月辛抱しようと考える。
こんな状態だったので、ストレスがたまり、しばらく鬱気味だったのだ。なんとかしないとと、アルパインクラブのハイキングに無理してでも行こうと参加してきた。おかげでここロッキーマウンテン地域でのつながりが少しできて、かなりいい気分転換になった!
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オーナーのおばちゃんはいじわるばあさんにしか思えないんだけど、実は結構すごい人?
30年ほど前若かりし頃、南米から島々、アジア、ヒマラヤまで世界中を旅をしたり、登山をしてしていた。
おばちゃん(ネナ)がヒマラヤで出会ったのが、1978年無酸素単独でエベレストを初登頂したメスナー(ラインホルト・メスナー)。
ネナおばちゃんは、メスナーが単独でエベレストを登っているとき、6500メートルのベースキャンプにいたらしい。(4か月一緒にいたらしい。ガールフレンドだったとか)
そしてメスナーと一緒に本を執筆したそうです。
その本と登頂後、記事が載ったNationalGeographicを貸してくれた。
がんばって英語読んでみよう。
それから、おばちゃんは無酸素エベレスト初登頂のエドモント・ヒラリーが設立したヒマラヤ基金で学校を作ったらしい。
この自信からあの性格ができているんだろうか。。。
▲メスナーのエベレスト登頂の本、NationalGeographic(1981発行)
▲本に載ってる30歳のネナ
▲メスナー執筆・ネナ写真撮影のNationalGeographic記事