[メンバー] 3名(I氏、M氏、私)
[食糧] 行動食・非常食(弁当、おにぎり1、パン1、アンドーナツ小袋、柿の種)
[費用] バス 奥多摩駅〜峰谷?円、熱海〜奥多摩駅450円、交通費電車(往復1600円)
[タイム]
7:50奥多摩駅発峰谷行き 9:00峰谷 10:00入渓 15:00稜線 15:30下山開始 18:20熱海バス停
私は沢登りは3年ぶり人生2度目。
私は川のある田舎で育ったので、チャプチャプ水遊びは好きなのだが、泳ぎを知らずシャワーの水が苦手、プールで溺れそうになったことがあり、海水浴で波にのまれたこともある、つまり水が怖い。
久しぶりの沢登りは、妙に緊張してドキドキする。
M氏が言うには、ここ坊主谷は奥多摩にしてはとても明るくて奥多摩には思えないとのこと。
私が3年前に行った丹沢・水無川はとにかく沢や岩が「臭い」というあまり良くない思い出しかなく、他の沢がどんなものがわからないが、とにかく坊主谷は確かに光が差し込み明るく
、水も自然も綺麗で、一つ一つの滝が個性的で楽しい沢登りができた。なにより臭くないのがいい。
他にこの沢の特徴として手の平大ののっしりした蛙が多い!ホールドによさげな場所にいつもじーっと座っていて、よく見ないと地面と区別がつかないので、いつ握ってしまうか、いつ踏んでしまうかハラハラする。
ここは「カエル沢だね〜」と言いながら沢歩きをする。10匹以上は出くわしたかな?
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さてさて峰谷から坊主谷出合まではのんびり歩いたためか30分強時間がかかった。
出合でハーネスと沢靴、ヘルメットを身につける。が、私のCAMPのヘルメットのネジのところが壊れてしまい、直すのにしばらく時間がかかる。最も安全であるべきヘルメットが壊れるなんて!!!しかも買って(カナダで)まだ1回しか使ってない。
小腹におにぎりを蓄えて入渓する。
地図はもっていたものの、ここが地図上のこの滝、と断定し難く、とにかく出現した滝を眺めては、さてどうやって登ろうかと考える。
結局、2段の大滝(大きな倒木があったところ)以外の滝は、巻かずにすべて登ったと思われる。
最初の滝で、全身水をかぶったおかげで、水への恐怖心が少し消え、だんだん大胆になっていく。
約10メートルの大滝では、右の中間地点に支点にできる木があり、I氏が先に登りその木に支点をとる。 そして、M氏が続き上部を登る。私は最後にトップロープで登る。
とにかく、とりつきの場所の水が胸まで深く足場もないので、「よいしょ」と身体をもちあげてなんとか水から脱出するのが結構大変だった。
後半も一歩一歩確実に登り、大滝の上に着き滝壺を見下ろすと結構高い…。ロープがなかったら恐怖で登れなかっただろうと思う。とりあえず3人無事に登れてよかった
!
滑り台のような沢が出現した。よくスイミングプールであったような?I氏が短い「滑り台」で遊び、上部にはさらに傾斜のある「滑り台」が。
「こんなところ怖くて滑れないよ〜」なんて言って登っていたが、その「滑り台」で私は思いっきり足を滑らせた。一瞬にして体を反らせお尻で「
滑り台」を滑り、滝壺に落ちる前に止まった。ちょっと楽しかったが、場所が違っていたらと思うと怖い。肘に擦り傷ができたのみ。
直登好きなI氏は、いつも滝の中に突っ込んでいくが、この時はスラブ状の滝に突っ込みすいすい登っていた。が、何やら泣きごとをモゾモゾ言い出した。上部が難しく動けなくなったらしい。
すぐ横で登っていたM氏が何とかしないとととりあえずそこを登りきろうとするが、M氏のルートも厳しかったようで悲鳴のような叫び声をあげる。。。
そのまた隣で階段状のルートを探し登ってた私は、大丈夫か〜!と叫びながらおどおどしてると、二人とも自力でなんとか登りきることが出来たようだった。
I氏は、本当にもう落ちてもおかしくない状態だったようで、無事に登りきったもののしばらく放心状態の様子。何しろ腹で岩を押し付け手を休め、苔をつかんで登りきったらしい。
ほんと落ちなくてよかったよかった。落ちてたら骨折はしていただろう。しっかり見てから登ろうとのことで、ちょっと反省の様子。
ちなみにどうして今日I氏はそれほど好んで滝に突っ込んでいったのかは、昨日お風呂に入れなかったI氏を考えると少し納得する。
稜線上に出るまで最後まで沢が途切れないのは気持ちよかったが、後半のつめは長く「○×王への蛇の道?」(byI氏)のようで、足がもう疲れてへとへとだった。
稜線上では美味しい水が出ていた。出合から約5時間かかったが平均的な時間だろうか。
下山は夕刻のバスがあり一番コースタイムが短い熱海への道を選んだ。
一番下山に楽な道を選んだはずだったのに、この道は平たんではなくそして長かった。沢で疲れた足には結構堪えた。
無事下山後、奥多摩駅前の餃子の提灯が掛かっている居酒屋に立ち寄る。ここは餃子が売りで、注文すると、おばちゃんが、ひとつひとつ餃子の皮に具を入れ始めた。注文してから作らないと、皮が湿ってしまうから駄目らしい。そういうこだわり好きだわ〜。酒のつまみにはゆで卵がでてきた。山帰りには嬉しいつまみ。
他に、鹿(後で出てくる救助隊のおじちゃんが撃ったもの)の竜田揚げは最高だ!キャベツも新鮮で美味しかったし、焼うどんもつるつるで美味かった。
このお店は救助隊の方とも繋がりが深いらしく、この時は店で山岳救助隊のおじさんがカウンターでおばちゃんと語っていた。つい先日にもこの坊主谷へ救助に向かったと話していた。おばちゃんも言っていたが、登山客にはもっと責任を持ってほしいとのこと。山に入ったら自分の足でちゃんと下山できるようにしないとね。