[スタイル・メンバー]
テント、前半単独・後半は両俣で友達になったセサミさんと
[コスト]
新宿-平湯5600円、平湯-新穂高1760円(往復)、平湯-松本:2300円、テント場500円、ジュース400円、ビール500円、松本-電車5000円
[水場]
笠ヶ岳山荘:天水・豊富、そのまま飲めるうまい
笠ヶ岳テント場:枯れていた
笠新道入口:枯れていた
[タイム]
8月27日(前日)
23:00 新宿発
3:20 平湯温泉(仮眠)
8月28日(1日目)
7:00 平湯温泉〜新穂高温泉
8:10 新穂高温泉
9:00 笠新道
13:30 杓子平14:00発
16:00 稜線
17:00 笠ヶ岳テント場
8月29日(2日目)
4:00 起床
5:15 笠ヶ岳山荘
5:30 笠ヶ岳頂上
6:55 テント場
11:45 鏡平山荘12:20発
16:05 新穂高温泉ゲート
16:55 新穂高温泉〜平湯温泉〜松本(バス)
今年最後の夏休み??
行きたい山のひとつ、笠ヶ岳を目指します。
夜行バスで平湯に入る。3時間半もバスを待たなければならないことに気づく。ザックの一番下に入れた寝袋を出し仮眠。店の開店前に店員に邪魔扱いされ起床。
寝ている間、雨の音がしていたので、天気が悪いけど、最近は晴山登山だったので、たまには雨山登山もいいかななんて思って、空を見ると青空。温泉が流れる音を勘違いしていた。
青空を見ると一気に嬉しくなって今後の山行にわくわくしてくる。
平湯のバスターミナルにはたくさんの登山客がいたが、新穂高温泉へ行くお客は私と中年夫婦の3人だけ。
何台も出ていくバスは、たくさんの客を乗せて上高地へと向かっていった。そうだ、今週末はカラサワフェスタをやってるはず。上高地あたりはうじゃうじゃ人がいそうだ。
新穂高から右股と左俣があり、笠ヶ岳や双六へは左俣を進む。
笠ヶ岳へつながる笠新道は北アルプス3大急登のひとつ。いつも急登でもなんでも何とかなっているので、今回も安易な気持ちで登り始める。
今年の夏は今までにないくらい暑いけど、涼しいはずの山でも暑く、その太陽に照らされると一気に体力が消耗しすぐに疲れる。
汗が顎から滴り落ちるなんてことは今までなかった経験。出る汗の量を気にし熱中症になるのを恐れ、水をガブガブ飲む。熱さとザックの重さ(家を出る時13kg)と筋力のなさで疲れ果て何度も休憩。他の登山客も同じようにこの暑さにバテバテで、みんな泣きごとをいいながら登る。
杓子平まで相当な時間がかかってしまった。そして水の量を見ると200〜300mlくらいしかない。いつもは一日に1Lも飲まないのに、半日で1.5L近くも飲んでしまった。小屋まではまだまだあと3時間はこの炎天下の下登らないといけない。
一気に不安になる。今までガブガブ飲んでいた自分に後悔するが遅い。
杓子に休憩していたおじさんに聞いてみる。「水、捨てるほど持ってないですよね・・・??」おじさん、自分の水を見ると同じように200mlくらいしか持っていない。
お互い不安になる。
水代わりに、飴を舐めたり、ラズベリーを採って食べながら歩く。天気が少し曇ってガスで辺りが真っ白になり景色が悪くなっても、いつもと反してもっと曇れ〜太陽よ出てくれるな〜!と喜び、水って本当に重要だとしみじみ感じ小屋までちゃんと辿りつけることを願う。
杓子平のお花畑を登りきった辺りで、テント場で合流しましょうと言っていたセサミさんらしき人が登ってくる。私より2時間半も遅く登り始めたのでまさかと思ったけど、やっぱりそうだ。なんか鉢巻みたいなのを巻いて妙に気合いが入っているおっさんだ(笑)。
マッハで登ってきたらしい。強すぎ・・。そして救世主だった。水がなくてもう歩けないと泣きごとを言うと、まだ飲料を十分持っているらしくアセロラ500mlをくれた。嬉しくなり、ガブ飲みし、一気に枯れた喉をうるおす。
そして一気に気持に余裕ができて、あまりの美しい景色に昼寝を始めた。15分ほど横になって起きると、左足が攣っている・・・イテテテテ・・なんか変な罰があたったのか調子乗りすぎか・・・山で足攣るのは初めて。
稜線に出てから、テント場まではまだ登りがあり、疲労がたまった足にはつらかった。テント場はテントでいっぱい、小屋も人でいっぱいだった。笠ヶ岳はほとんど人がいないだろうと思ってきたけど、この人の多さに驚く。やっぱり山ブームなのかな?
夕飯は、セサミさんおすすめ北海道高級塩ラーメンにしいたけ、わかめ、たけのこ、味付たまご入り。そして、中国産だけど美味しかったうなぎ丼。贅沢だ〜
2日目、星がそらいっぱいに輝き、日が昇り始めるとテント場からでも穂高連峰の素晴らしい朝焼けを見ることができた。
日の出には少し遅れて笠ヶ岳山頂で景色を眺める。
この最高の天気の中、笠ヶ岳から北上しての稜線歩きは最高だ!凛々しい笠ヶ岳に後ろから見つめられ、左に黒部五郎岳と薬師岳、前方に双六岳、そして右に槍と穂高連峰に囲まれ360度の幸せすぎる世界の中。「やばい、やばい、・・・やばい!」と連発しながら歩く。
秩父岩から秩父平と槍・穂高の眺めも最高だった。何度も何度も立ち止まっては写真を撮りまくり、その美しさにため息をつく。2日目最後の登りは弓引岳、初日の笠新道の疲労が消えず、登りの足取りはとてもゆっくり。セサミさんに迷惑かけながら歩く。弓引岳を越えれば、あとは下り
だけにも関わらず、足がとっても重くて時間をかけて鏡平へ到着。
超ビール好きだけど山でしか飲まないようにしているらしいセサミさんは、一気に生ビール2杯を飲み干す。私はジュースとぶどうゼリー。
そして鏡平の槍の映る「鏡」を見に行く。これでもかというほど素人2人で写真を撮りまくり下山。
鏡平からの下りもこの疲労した足にはきつく30分でばててしまう。途中の秩父沢で水浴びをしてなんとかわさび平小屋まで辿り着く。ここではセサミさん一押しのそうめんを注文。なにしろ「名物そうめん」だ。
食べてみるとびっくり。本当においしい。このたれのしょっぱさもウマすぎ。全部飲み干す。
あまりに美味いそうめんで全身満たされ、林道を下る。
そして次の楽しみは温泉だ。
無事に下山をして、新穂高温泉ターミナルから右股に入ってすぐに新しい日帰り温泉ができたらしい。白濁色の温泉に浸かりマッサージ。バス時間まで疲れをとり癒される。
平湯乗り継ぎで松本へ。そして松本でこれまたセサミさんおすすめカキフライ定食、そして生ビールを食す。
景色最高、疲労感最高、温泉ばっちり、そしてグルメな山旅でした。大満足。