2010年8月7日〜8日 北アルプス 上高地〜徳本峠〜霞沢岳〜島々
[スタイル]
単独、テント、トレランシューズで
[食糧]
行動食2日分(パン3個、おにぎり2つ、乾燥そうめん100g、甘夏ゼリー250g)、夜1日分(アルファ米(ちらし寿司)、味噌汁、鮭昆布巻缶詰、きゅうり1本)、クッキー、レモン飴
[費用]
青春18切符往復(2300円×2)、松本〜上高地(松本電鉄+バス2400円)、新島々〜松本(680円)、島々〜新島々(バス270円)、テント場(600円)
[タイム]
8月7日(1日目)
6:14高尾駅
11:00松本駅
11:27発〜松本電鉄
11:55新島々
12:06発〜バス
13:15上高地
13:30出発
14:20徳本峠分岐
16:00徳本峠小屋
8月8日(2日目)
3:00 起床
<霞沢岳ピストン>
4:00 徳本峠小屋出発
4:40 ジャンクションピーク5:00発
6:40 K1ピーク6:50発
7:20 霞沢岳7:45発
8:15 K1ピーク8:30発
10:00 ジャンクションピーク
10:40 徳本峠小屋
<徳本峠から島々>
11:10 徳本峠小屋
11:30 力水
12:30 岩魚小屋12:40発
13:20 中間地点
14:10 二股
15:30 島々(バス停)
(1日目)
始発電車に乗って高尾駅へ向かう。中央線の電線に倒木、煙が出ていて運行できない。中央線に乗るたびに必ず事故がある…長い線だから仕方ないのか?
結局6:14高尾発松本行きが運休となり、各駅停車の特急あずさで予定より1時間ほど遅れて松本へ到着。バスで上高地に入る。
久々の上高地、今年はどこの山に行っても人が多い気がする。山ガールも多い。
出会った登山客に「スカート履かなきゃ、山ガールみたいに。」と何度か言われた(似合うかな…)
梓川の向こうにそびえる明神岳を眺めながら歩くと明神館に到着。そこから5分ほどで徳本峠への分岐がある。
ちなみに徳本は「とくもと」ではなくて「とくごう」であると途中で会った登山者に教えてもらった。
徳沢へ向かう登山者が多い中、徳本へ向かう人は私のみ。徳本峠は地味だしよほどマニアックな人しか行かないようだ。
ここへ向かうことにしたのは、山の先輩がここに行ってみたいと昔つぶやいていたのを思い出したから。センパイお先ー!!
人が少ないひっそりした道、熊に会ったらどうしよ〜、と思っていたのも束の間。何人もの登山者が峠の方から下山してきた。なーんだいっぱいいるじゃない。よかったよかった。あまり人がいる山は好きじゃないけど、人がいないとまたつまらない・・・。
峠まではたくさん花が咲いていて写真を撮りながら登る。穂高連峰がよく見える快適な道だ。上高地から2時間半で徳本峠小屋に到着。
徳本峠小屋は、これまでの趣ある小屋を半分残し、新しく改装している。今月末にも一般客用にそのお祝いライブをやるらしい。小屋は、これまでの常連客なども多く来ており満室。いっぱいで断られ諦めて下山する人も何人もいた。テントは10張ほどであと5張は余裕で張れそうだった。
登山客の多くは常連客で、島々の登山口から20キロの道を7〜8時間かけて登ってきた人も多い。私の地図上(2007年版)ではその道は崩壊のため通行止めとなっていた。その道は沢沿いの道で岩魚留小屋という小屋があるくらいだからよほど岩魚がたくさんいるのだろう。釣り師見習としては此処は行かなくては!と血が騒ぐ(笑)
小屋のおじさんにその道を聞いてみると、下るのに5時間かかるとのこと。ただし地図上では6時間、そして他の登山客のおじさんは4時間半と言っている。だらだら長い道だけど、いにしえの道を楽しむならいいんじゃないかなと言われた。とりあえず、明日は行程7時間の霞沢岳へピストンしてから下山先を考えようと思う。
夕飯を食べてから登山客のお兄さんやおじさんたちといつも通りおしゃべりをする。
「40年前に上高地で吉永小百合に似てるすごく綺麗な人に会って、あとから聞いたら吉永小百合が早稲田大の友人たちと上高地に来てたんだって。こんにちは〜って向こうから声かけてきてね〜。」
「へー!40年前の吉永小百合なんてよっぽど綺麗だったでしょうね!!!私は奥穂山荘で、田部井さんに会いましたよ。お茶たててました・・・。」
「なーんだ、話してみればよかったのによ。でもおれは会ってみたいのはあの女優さんだな〜」「だれ??」「嫁さんにしたいナンバーワンの人」「え?だれ??」「登山する人、60歳くらい」「だれ??」「名前でてこねー・・・・市毛良枝」「あ〜おれも会いたい!!」おっさんたち意気投合。
「あなたにはわからないだろうね、あなたにとってはキムタクみたいなもんさ」「それともジャニーズの・・・」
おしゃべりをしていると、いつの間にか暗くなり、小屋のランプの灯がほんのり明るい。つい数年前までは、発電機もなくランプの小屋だったらしい。そんな時代に一度来てみたかったな。
少し曇ってはいるが、明日も天気は良さそうだ。
8時就寝。
(2日目)
<霞沢岳ピストン>
3時に目が覚める。
登山の食事初試行のそうめんの朝食、味噌(汁)煮込み。
明るくなってから出発しようと思っていたが、なかなか明るくならないので、仕方なくヘッドライトをつけて出発。
暗闇はやっぱり怖い。。。お化けがでそう。うしろをみると他の登山客のライトが見え始めたので少し安心、自分の道を確認するためにもたまにうしろを振り返りながらピークを目指す。
40分でジャンクションピークに到着、朝日を眺める。ジャンクションピークからは200メートルもくだるので、下山もまた結構大変そう。K1ピークの直前は急登で落石しないように登る。K1からは360度の眺めがあり、穂高連峰、焼岳、白山、御嶽山、常念岳などが見える。
霞沢岳までK2ピークを越え30分。小屋から頂上までは3時間20分で到着。雲の頂上に一人登山客のおじさんがいた。頂上までは3時間できたらしい、さすが!というのもおじさんは岐阜消防の方で山岳救助にも関わっているらしい。去年の穂高でのヘリ墜落で仲間が亡くなったことなどお話してくれた。
K1からの下りは急なため登りより大変で、なんども滑り足をひねりそうになる。ジャンクションピークまでの道もとても長く感じた。
小屋から45秒上の展望台では、オコジョが一匹現れた。ちょこちょこ走り回り逃げる気配がない。人を恐れないオコジョだ。よく見てると、ネズミの顔にそっくりだ。からだは、昔田舎でよく目にしたイタチに似てる。おまえは本当にオコジョかい?
10時半過ぎに小屋に到着。
霞沢岳はテントに荷物を置いて軽身で行ったので、これから下るだけならまだまだ行けそうだ。
テントを片づけると、小雨が降ってきた。やっぱり上高地へ下ろうかどうしようか考えていたが、空を見ると明るくこれは大雨にはならずに晴れるだろう、と予測し島々へ下ることにする。
島々へ下れば今日の地図上のコースタイムは13時間。おっとこれはこれまでで一番長い行程、だけど小屋からは長くても下りのみ6時間なので大丈夫。
小屋で岐阜消防のおじさんに挨拶をすると「疲れたら119番すればいい。長野の方ね。」と言われる。「はい、岐阜消防ね。」
<徳本峠から島々>
小屋からの下りは急坂と聞いてきたが、急ではなくちょうど下るのにいい傾斜と道幅だ。幅が50センチくらいでゴロゴロ石がなければ、なんと走るのにちょうどいい道なんでしょう。ぴょんぴょん飛びながら走れるところは走る。
峠から1時間20分で岩魚留小屋に着く。
「岩魚留」というのは、その辺りから滝が増え急流になることで岩魚たちが足止めをされるからそういう名前がついたそうだ。岩名留小屋は今では管理人はいなく閉鎖されている。
そこから二俣への道は少し趣が変わり橋を何度も慎重に渡り、沢沿いの緑豊かな綺麗な道を歩く。
いにしえの道ともあって、昔のひとたちの生活の様子が覗える。石灰窯や炭焼き窯の跡があり説明が書かれていた。
途中橋の工事があり、工事のお兄さんたちが昼寝をしていた。立派な丸太で作られた橋がいくつも掛かっていた。峠へ向かう人々のためにこんな立派な橋をつくっているのだろうか。
毎年この登山道を歩きウェストン祭が行われるらしい。
二俣から先は、長い林道だ。林道はがんばって早く歩いたつもりだが、やはり時間は地図上のタイムとほとんど変わらない。結局峠から島々のバス停まで4時間20分かかった。ちょっと疲れていたり、ゆっくり歩いていれば地図のタイム通り6時間はかかりそうな道だった。
松本から都内へ、青春18切符で5時間かけて帰宅。
(今回の教訓、
テント場まであまり大変な行程じゃないので、いつもは持っていかない食料をぜいたくに持っていったが、疲れがないため食欲もなく無理して食べるはめになった。一日がんばってあるいた登山ならそれだけで喜びを感じられるのに・・・。
キュウリ 甘夏ゼリー 缶詰 以上。。。)