[ タイム ]
0900 土合駅
0915 登山口
1130 松ノ木沢の頭
休憩30分
1250 白毛門山
1315 松ノ木沢の頭1350
1520 登山口
[ メンバー/装備 ]
単独/12アイゼン、ストック2、アックス1
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雪山足慣らし。近場は群馬。群馬の雪山は谷川かな?天神尾根にいってみようと思うが、一ノ倉のあの景色がみたいと白毛門にいこうと思いたつ。
前日の丹沢大山ごときで膝が痛くなったけど、今日は絶対天気がいいと思って眠い目をこすって10分で即効準備してチャリで駅へダッシュ。
途中でダウン忘れたことに気付く・・・遭難したら寒いな〜
土合駅に着く。谷川岳は夏にも来たことがなく、4年ぶり2回目。あの頃はまだ雪山の魅力が全くわからなかったな〜と思いだしながら長い階段を登る。
土合駅から登山口を探し歩いてようやく見つける。出だしからロープつきだし、道も結構急登。濡れた木の根っこや岩の上に落ち葉が積み重なってるので、滑りそうで結構怖い。
登りはいいけど、下りはかなり難しそうだな〜と思う。黒戸尾根よりレベル高いんじゃない?と最初は思いながら登っていた。
それにしても、景色が素晴らしい!とっても気持ちいい!昨日素晴らしい紅葉を見て感動したのに、それにも勝る景色。落ち葉の上にうっすら白い雪の道もいい、
白い木々が青空に手を伸ばしている感じ、太陽に照らされてキラキラまぶしい。何度も足を止めてみとれる。
少し登ると、高校生と先生っぽいひとたちが下山してきたと思ったら、男の子が足を滑らせ頭から滑落して1回転、10mほどで止まった。うまく回転したので問題なく、みんな笑っている。
一瞬焦ったけど、無事でよかった。やっぱこの道、下りはほんと気をつけないと。
雪は1100m辺りから20cmくらい。松の木沢の頭もうすぐかな〜と思っていると、一人のおじさんが下山してきた。
「一人で来たのか、がんばるね。どこの山岳会?」と聞かれる。山に行くと結構聞かれるけど、どこでもないと答える。
おじさんは45年間谷川を登り続けているらしく、谷川2度目で夏にも来ないでいきなり雪山に来た私を軽く説教しながら(汗)、谷川岳について語ってくれた。
「ここ白毛門のレベル知ってる?」「ここは雪山登山の初級だよ」と言う。はてそれは、簡単ということなんだろうか?それとも入門じゃなくて初級ということなのだろうか。
谷川のルートを誰よりも登っただろうという飯塚さんという方の話もしてくれた。おじさんは細身だけど、昔一緒に登ってた人はみんなメタボになっちゃったと言っていた。
おじさんは松の木沢の頭から少しいったところで、バテて今日は帰ってきたらしい。だいたい松の木沢の頭までで帰る人が多いという。私もリハビリだし、その情報は事前に調べてたので
松の木沢まで行ってあの景色を見ながらゆっくり茶でもして帰ってこようと考えていた。おじさんいわく、今日は白毛門まではアイゼンなしでも行けるだろうけど、一か所岩があって、そこを左に行かずに、
切れたった右に行って滑落した人が自分の知り合いでも大勢いると話してくれた。左は鎖があるとのこと。
白毛門まではちょっと時間が厳しいだろうから、松の木沢の頭からちょっと下ったところに一ノ倉の全貌が見える場所があるからそこまで行ってみたらどうかと言われる。
そこから30分程で松の木沢の頭に到着。腹が減ってシャリバテだけど、おじさんの言う全貌が見える良い場所まで行こうとすすむが、そんな場所見当たらず、どんどん一ノ倉が見えなくなるので、
また登り返して、かろうじて展望の良い場所で休憩。ゆっくり昼飯を食べる。(なぜか雪の上に毛虫がたくさん)
ご飯を食べて、ウロウロして白毛門を見上げる。まだ人が登っている。もうちょっと行ってみるかと歩きだすと、ごはんのおかげで回復したため13時には下山開始として白毛門を目指す。
頂上から下りてきた人に聞くと、足で固められるのでアイゼンもいらない、頂上まで30分くらいという。もっと大変な道だと思ったけど、そうでもなさそうだし意外に近い。
頂上付近で2mほどの岩があり、右は切れていて左には鎖。ここかと思って乗り越える。
頂上は誰もいない。快晴無風360度の景色。いやー最高!!ちょっとまったりして雪だるまなんか作ってみる。その先の縦走路は獣の足跡だけで踏み跡が無かった。
名残惜しみながら下山。ちょっと雪がさらさらで固まらず滑る。さっきのおじさんの「雪山は一歩が命取りだからね」という言葉が頭の中で語ってくる。白毛門ではまだ死ななくていいかな。
トレースばっちりだったけど、もしトレースなくてあの岩の左が雪で隠れていたら、左は乗り越えるのが大変そうだから右に回ったけど実は切れていて滑落、なんて可能性は十分あり得る。
松の木沢まで戻ると男性が一人まったりしている。今日はこんなに天気がいいなら天神尾根にいけばよかった〜とか言っている。私は天神じゃなくてこの景色が見れて良かったけど。
彼は高崎の人でよく来るらしい。あんまり山屋っぽくないけど、山屋っぽいかそうでないかを考えるのは偏見かな。360度の山々を説明してくれた。
下りは慣れないストックを2本使って慎重に下山。岩場だとほんとにこのストックが邪魔。どうやっても慣れない・・・
道はすっかり雪も溶けて天気がよかったから、落ち葉も乾いて、登りで思ったような滑る道ではなくなって、だたの秋山になっていた。
もう少し積雪があったり凍っていたら結構怖そうな急登だと思った。
下山口の河原で洗濯。土合駅に着くと、なんと電車が数分前に出たばかり!電車のことなんて全く考えてなかった。1時間に1本はあるもんだと思っていたら1日に5本しか走っていないなんて・・・。
3時間も待たないといけない。待てるはずがないので、ここはやっぱりヒッチハイク。でも一般人にお願いするのは気が引ける。と思っていると、さっき白毛門から松の木沢へ下山しているときに
挨拶しても返さず、ものすごいスピードで頂上に登って行ったおじさんが下山してきた。はやい〜!あのザックといいかなりのつわものだ。
なんか見た目怖そうなので、ペコペコしながら、全身綺麗にしているおじさんに、水上駅まで乗せてって欲しいと言うと、人数を聞かれ、30〜40分後くらいならいいという。あーよかった。
おじさんは綺麗好きっぽい。どろんこで尻もちをついたので気が引ける。駅でパンを食べて待っていると準備ができたと呼びに来てくれ、何かジュースを飲みませんかと言うと、いいよと笑ってくれた。
おじさんは埼玉へ帰るらしい。私も埼玉ですと心の中で思いながら、お喋りをして送ってもらう。この時期で今日のような無風で天気の良い白毛門は珍しいという。
おじさんは、バリバリ山をやっているし衝立も登ったけど、もう冬の岩はやらないと言っていた。
親切に国道から外れた水上駅の前まで送ってくれた。またどこかでお会いできそう。ありがとうございました。
白毛門は、日帰りで体力的にも技術的にも訓練になる場所だった。今回は最高のコンディションだったから、次来る時はもっと慎重にいかないとと思う。また来よう。
追記
昨日の痛みがあったからか、今日は両膝脇がピリピリしてきて嫌な感じ。