[ メンバー/スタイル ]
2人
[ 装備 ]
冬壁装備
[ タイム ]
0645 谷川岳登山指導センター
0730 一の倉沢出合 0745
0950 シンセンのコル
1100 第二岩峰の核心
1345 第一岩峰
1435 オキノ耳
1445 下山〜西黒尾根
1600 谷川岳登山指導センター
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谷川は縄張りと言うIさんのお誘いで、一ノ沢左方ルンゼ〜一・二ノ沢中間リッジ〜東尾根で計画を出した。
谷川に着くと、路上に雪がない。これを見て、Iさんやる気がちょっと失せて、もう帰ろうかな〜なんて言っている。
1時過ぎまで飲んでいたのと、イマイチやる気をそがれていたためか、 結局寝坊。
今回は東尾根のみということにして、ロープを1本に減らして、アイススクリューもお留守番。 私は左方ルンゼの4級もビビっていたので、荷物も軽くなったし、、いきなり気が抜ける。ちなみに前日に友人が東尾根をロープ使わず歩いているのを聞いているのでなおさら。
指導センターで計画書を出すと、知り合いがいて、東尾根に行くというと、前日の東尾根での雪庇踏みぬきでヘリ搬送されたという情報を教えてくれた。 前日にこの情報はなんとなく聞いてきたのだけれど、かなり上部で起きたとのことだった。
12月に西黒尾根に来た時より、雪は全然無いし、トレースも完全にあって道は固く締まっている。朝日が照らす林道から今季2回も登った白毛門山が見えてなんか嬉しい。
しばらく行くと、「あれがマチガ沢だよ」という。ほー!!そして今度は、「一の倉だよ」とようやく一の倉沢出合に到着。初めて来た!
出合で一の倉を眺めて、ルートの説明をしてもらう。夏にも来たことがなかったので、よくわからないのだ。一の倉を写真に収めようとカメラマンが3人くらいいた。
幽の沢へのトレースもあった。Iさんによれば、ほとんどの登山者は登っても、左方ルンゼ止まりで、冬に幽の沢方面にまで足を運ぶ人は限られているとのこと。
遭難したMさんも「厳冬期の谷川なんていつも行っても同じ人ばっかりだよ」といつも口にしていたのを思い出す。
一ノ沢へ向かって直進すると、カメラマンがそっちはデブリで穴だらけだよ、こっちから行かなきゃだめだよとか言っている。 どこへ行くんだか、勝手にさせておけ、と後ろから(汗)。谷川に通いつめて○十年のIさんの後ろをついていく。
一ノ沢を登りつめる。途中から傾斜が強くなり、アイゼンを履く。ついでにハーネスも装着しておく。
ここはどうやって歩いたら歩きやすいんだろう、、と考えながら歩いていると、「直登してると疲れるよ」と言われる。
傾斜のある斜面での足の置き方をよく思いだして歩く。ジグザグに歩くと全然疲れない。傾斜があって滑らせたら出合まで止まる自信ないので怖い。
けれど、 ちゃんとした歩き方をして、アイゼンを効かせると安心して歩ける。クラストした雪面はアイゼンを左右の足をおく角度を変えて効かせて、吹きだまりに
なっている雪面はキックステップで登ってみた。雪面は常にサラサラと雪が流れていて、たまに雪の欠片がぶつかってくるので、顔に当たるのを恐れてヘルメットを着けてみた。
しばらく行くと、右手に一応計画を出していた左方ルンゼのF1があった。1P目からアイス!
この暑さなので溶けてると思っていたのに、氷はとてもよく発達している。すごく登りたい気持ちになる。
ブルーの綺麗な氷。あー行ってみたかった!!いつか力つけて来よう〜!
でも、今回持って行ったピッケルでは登れないと言われる。アイスだけなら私のペツルのQuark2本でいいけど、 アイスと雪稜と岩稜のミックスだと、氷を砕いたり、しっかり刺せる、かつ雪面にまっすぐに差してアンカーにできるピッケルがないとだめだ。
かっこよく聳えるシンセン岩峰を目指して登り、シンセンのコルに着く。ここから一応ロープを出す。
1P切ったところで、「ピッケルにスリング通して」と言われるが何をするかわからずいると、スタンディングアックスビレイをするらしかった。 あーなるほど〜と、本ちゃんではやったことがないけど、前季でやった雪上訓練を思い出して「そいうえば去年雪訓でやりました〜」と言うと、Iさんに不信感を駆られ、
さらに自己確保にスリングを使おうとすると、怒られ、ロープで取れと、 あーそういえば、、、そっちの方が早いし確実だったけと、でもインクノットどうやるんだっけ〜とやってると、呆れた様子。
「もう今日は敗退して出直そうか」と言うので、 「いやいや大丈夫です!もう一回で覚えましたから!いきましょう!!」と継続してもらう。(苦)
今季のこれまでの雪山では、自己確保はスリングだったし、スタンディングアックスビレイも一緒に行ってた友人も本番で使ったことはないと言っていた。 長年の経験あるIさんも
本チャンでスタンディングアックスは使っているけれど実際に滑落した人を止めるということはしたことがないと。
東尾根はほとんどが雪稜で、第二岩峰以外はロープがなくても気をつけて行ける。Iさんは「落ちられると困るから」と結構不安症なので私は過保護に繋がれ、最後までスタカットで登った。
おかげで、スタンディングアックスビレイを何度もやることが出来て、良い訓練になった。ロープを早くたくさん流すコツもやっていくうちにちょっと掴めた。
でも私のビレイでは、全く安心できないし、止められるとは思えないとIさん。確かに、訓練でやっても座ってなら確保出来たけど、立ってのビレイでは止めるのは
難しかった。しかも急傾斜や細いリッジ上などでのビレイだったら、なおさら止められる自信はない。しっかり止められるように訓練しないとね、と話していた。
第二岩峰は、張り出た岩のトラバース、下が切れているので結構怖い。ハーケンがいくつか打ってあり、残置スリングも2つ残っていた。ここに時間をかけている
余裕はないので、それらを掴んで乗り越える。
雪稜は、雪が腐っていて、股間まで埋まり下は空洞が広がっているという箇所がありちょっと怖かった。腐った雪の草つきも苦手。
雪面の傾斜のある長いトラバースもあって、落ちたらさよならな感じのところもあったけれど、何しろトレースが固く締まって、ずっと足場がしっかりしていたので
安心だった。雪の状態によっては、もっと面白いか、もしくはもっと恐怖だと思う。
第一岩峰は、大きく右を巻く。見た目頂上まで怖そうかな、と思ったけれど、行ってみると全然怖い場所はない。
第一岩峰は、その上にトレースがあったため、直登した人もいる様子だった。
前日の雪庇踏みぬき事故は、そのような踏み抜きそうな雪庇が見当たらなかったのだけれど、だいぶ上部での 滑落とのことだったので、もしかして第一岩峰を直登して踏み抜いたのかな、と勝手に考えた。
山頂までは直下から左から巻いたが、右から雪庇を抜けて山頂に出ることも可能らしかった。
山頂やその直下からの景色は素晴らしかった。
山頂に着きIさんと握手を交わす。おつかれさまーありがとうございました〜
シンセンのコルで腹が減ったと言ったら、稜線まで我慢しなさいと言われ、山頂に着いたら、ごはんとトイレー!と思ってたのに、
梅飴を一粒渡され、早く下るぞ、と言うので、ごはん禁止令につづきトイレ禁止令〜!!でもハーネス取るのも面倒くさいからもう少し我慢するか、、、
と、ロープウェイの金がかかるのも嫌なので、天神尾根ではなく西黒尾根をくだることにする。
西黒尾根は、12月に来た時よりもトレースがものすごく、雪もシャラシャラしていて怖いところは一か所も無い感じ。
12月の西黒尾根とは全く違う雪の状態だった。ザンゲ岩も露出していた。
ザンゲ岩下部で、ハイカーがいたのはかなり驚いた。3人パーティで、1人おじさんはハイキングか観光ガイドっぽい人、お兄さんはスノーシューを履いていたように見えた。
そして10本爪アイゼンの女性は、怖くて泣きそうな顔で、「こわいよ〜」と悲鳴をあげていた。下れなくて、お尻を雪面に付けて、一歩一歩下に下りている状態で、おじさんは、
「大丈夫だよ〜がんばって」と無責任な声賭けで恐怖で不安の泣き顔の女性を励ましていた・・・。
ハイキング装備なので、ピッケルなんかも持っていないし、今日は天気も良くて、トレースいっぱいで歩きやすいからいいけど、でも3月、、、厳冬期でこんな山ツアー
してたら、すぐに遭難しちゃうよ。ツアーハイクに来たカップルな感じだった。
西黒尾根を下山していると、ヘリが飛んでいた。また事故があったのかな?
西黒尾根は、下部の鉄塔から一般道を外れ、シリセードで一気に登山指導センターの裏にたどり着ける。これまで経験したことのない、超ロングな最高のシリセードを楽しめた!!楽しかった!
西黒尾根はシリセードで有名らしい。でももっと最高のシリセードが満喫できる山が他にあるらしい!
指導センターに着くと、中間稜で単独者が滑落したとのことだった。車に戻ると、警察から着信が入っていた。登山届に中間稜を書いていたためだ。 一応警察にかけ直し、今回の計画変更があったことを伝えた。
下山後は、飯!どこに行こうか。前橋辺りで新規開拓しようと、ネット検索してると、前橋は焼き肉店が多い。 見つけたのは、上州牛の店。17日は開店2周年記念で上州牛ステーキ半額・・・ん!?今日は17日!!
貧乏人はこんなときでしか食べれない。上州牛を目指して車を飛ばす。
谷川帰りのまさかの上州牛。最後がかなりの贅沢な山行でした。
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●下山後の上州牛
開店2週年記念の半額デーだった!らっきー
(29の日も半額)
上州牛サーロイン150g2480円
ミディアムレアで焼いてもらった。とろける〜
上州牛リブロース150g1980円
スープやサラダ、米も素材がよく新鮮で丁寧に調理されていて、とっても美味しかった。地産地消を掲げている地元に根付いた店っぽい。
※店舗情報「GGC前橋店(食べログ)」
●本日の収穫
谷川の水約6L おいしい珈琲飲める!