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2014年7月日 大菩薩嶺北 多摩川水系泉水谷 大黒茂谷

[ member/スタイル/ギア ]

Nさん/50*9

[ time ]

前夜氷川キャンプ場泊
0600 奥多摩駅
0630 駐車場〜林道
0730 入渓点 朝飯〜準備
0810 入渓
0815 巨大ゴーロ
1150 大滝15m
1155 大滝12m
1200 斜滝8m
1320 登山道に出る
1400 丸川峠〜仕事道へ
1425 泉水十文字
1600 入渓地点へ戻る
1650 駐車場

[ info. ]

・最後の二俣は左沢を行ったが、上部悪く抜けられず、右の尾根にトラバースして逃げた。登山道までは傾斜それほど急で無く20分程で到着。銀竜草多し。

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田部重治が迷い込み遭難したという谷ということで、一体どんなどころなのだろう、行ってみたいと思っていた。 大菩薩は縦走でもとても趣ある山で、その北にある大黒茂谷は、公共交通機関利用では1日で帰ってこれない谷。

青梅に住んでいる沢仲間に車を出してもらいいざ。ところが 都心から始発で出たとして、奥多摩で拾ってもらおうと考えていたのは甘かった。それだと日帰りでは帰ってこれない。全行程9時間の予定だから。

もともと泊まりで考えていたので前日は暇。奥多摩駅すぐの氷川キャンプ場にでもテントを張って前夜泊を考える。

奥多摩は便利。都内でありながら、都心からの終電は22時近くまであるし。いいところだな〜と思う。青梅に住んでいる友人が羨ましい。

氷川キャンプ場に着くと、若者が花火やらゲームやらでかなりうるさい。。。チャリダーがキャンプ場でなく河原でテントを張っているのが橋の下に見えたので、そこに行こうかと思うが、 もう22時近いので河原にいく道がわからない。
仕方ないので、キャンプ場の奥に行くと、ひっそりとしたテントがすでに就寝中のようだ。山屋っぽい。そこにテントを張り、それからしばらくぼやけた月を見ながら 河原でビールときゅうり。そして就寝。

奥多摩駅周辺でピックアップしてもらう。泉水谷林道は左下方へわかりにくいけど、注意してみていると青梅街道から三条橋が見える。
駐車場は5台ほど車が停まっている。

林道の緩やかな登り坂をひいひい歩いていると、チャリに乗った釣り師が悠々と追い越していく。 林道1時間、帰りも同じ道なので、チャリがほしいところ!

入渓点もわかりにくいけど、ちょうど1時間歩くと大黒茂谷という標識がぽつんと立っている。そのすぐ先の木の橋を渡り入渓。

晴れの予定だったけど、今日は曇りで夕方は雷雨とか。うっそうとした樹林帯で曇るとちょっと寒い。しかも台風明けなので、水量も水流もある様子。

最初のゴーロや滝、グレードU級・1級・初級かよ!?と思う。めちゃくちゃ難しいところはないけれど、結構気を使って登る。
大滝15mも12mも支点が無く、滝の横を登る。8m滝も支点なく、フリーで途中まで直登る、途中からホールド・スタンス細かく、ヌメヌメなので、左岸に逃げる。

ナメは綺麗だった。8mを越えてからの苔の連ばくは美しくふわふわして楽しかった。

誰にも会わずに、ひっそりとしていて山深くてとても綺麗な谷だった。山のふところにしばらく居させていただいた感じ。

最後の二俣は左俣に行くが、最後が登れない。左に巻いたトレースあるが、土斜面がドロドロで滑落しそう。右にトラバースするが、土が崩れこれまた悪い。
右の尾根に這い上がり、稜線目指して歩く。いくつかトレースのようなものがあった。

稜線に着くと一安心。あとは長ーい登山道を下るだけ。3週ぶりの山なので、体力がいまいちで結構疲れ気味。 ところが相方が仕事道をルーファイして行こうと言う。まじか〜まあいいけど。。。相方は来週国際山岳ナースの講習があるので大張りきりのようでもある。 仕事道の方が悪くてもきっと近いと信じて。

沢を横切る仕事道は以外にしっかりしていたので、丸川峠から仕事道に入る。最初は普通の登山道と同じかそれ以上に歩きやすい。
ところが途中道を見失ったのか、トレースが消えた。うっすらのトレース頼りに行くと悪い。数本の笹を束にして掴み、笹頼りに急傾斜の土道をトラバース。 もう疲労で足ガクガクなんですけど・・・・疲労度によっては危うく滑落死しそう。

ちょっと沢から上にトラバースしすぎたのだと思う。もっと低いところでトレースを見失わなければもしかしたらもう少し安全に行けたのかもしれない。 でも沢道なんて、そんなこといってたらどこも行けない。どんな道でも歩けないとね。とにかくトレランシューズがヨボヨボで脱げそうだったので、ちゃんとしたのを用意したい。

入渓点について今度こそ安心。あとは長い林道を下るのみ。駐車場は釣り師などの車で2台になっていた。沢では誰にも会わなかったけどトレースが少し見えたので、泊まりか駐車場前夜泊などで沢に入った人がいたんだと思う。

昨日入渓したような満足感と疲労感。とても山に満たされた遡行だった。身体は疲労で脚がボロボロだけど幸せな心で下山。

とっても心満たされた谷だった。大菩薩最高。
今度は泊まりで、お隣の小室沢に来てみたいと思う。


入渓点

大岩ゴーロ

巨大ゴーロの中 結構な水流

快適に登れる

蛙を巻いて。。

深い釜。右から巻く

  相方はへつって突破

幾度も滝がつづく

美しく癒され

仕事道の橋が立派

階段状の滝が見事

ナメがきれいだった

山が深い

15mは左岸から巻く

12mは水流左から

8mはヌメヌメ、ホールド細かく遠い

美しいふかふかの苔の滝

仕事道で下山

山仲間の遺品はかなり快適に使わせていただいた。
でもやっぱり素手の方が登り易い。
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