[ member/スタイル/ギア ]
Ik、50mロープ2本
[ time ]
0714 新松田駅
0800 玄倉 0830
1000 玄倉ダム 1030
1150 向山ノ頭
1220 裸山丸〜南西尾根〜懸垂
1330 モチコシ沢源頭部
1340 坑道発見1350
1430 ザレ急傾斜を数ピッチ、ロープで登る
1530 女郎小屋の頭
1620 モミの木鞍部
1625 日向山
1730 女郎小屋沢出合
1830 玄倉
1924 バス
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プチアルパインに行こうかとIkを誘う。
同角沢に行こうかと相談するが、時間が足りなさそうなので今回はパス。
それじゃ西丹沢の鉱山探検のバリエーションに行こうとIk。何も考えずそこに決める。調べてみると、あの女郎小屋の近くだと知る。
あそこの尾根かい、、、ガイドブックの易しそうなルート案内とは異なる悪さ、滑落しながら遡行した記憶。またもや!やつは女郎好きだな?と思いながら、脆い土壁を想定して、ギア類準備する。
前日山以外で仕事多く、睡眠2h。。。4時に起床し、隣駅までチャリ、なんか嫌な予感がするが、いつもの場所に路駐する。電車に乗り換え新松田へ。
玄倉からはしばらくユーシンへ向かう林道。とにかく眠い!
玄倉ダムに到着、去年の玄倉川ウォーターウォークの終了点と思い出す。
玄倉ダムから、装備装着して尾根を登る。
バリエーションルートだが、しっかり整備されて、急登にハシゴがついていて有難いが、すぐに3点支持か4つんばいになり登る。
稜線に近づくにつれて、傾斜は緩くなる。
急登が多かったので、思ったより早くピークにつく。
紅葉が素晴らしい!こんなバリエーションは、本当のマニアしか来ないから、登山者もいなくて、最高の紅葉の景色を独占だ。
尾根も広くて歩きやすい。丹沢には珍しいというモミの大木が沢山ある。原生林のようだ。
紅葉を楽しむが、心から楽しめない。
だって、女郎が待っている。あのズルズルの流れるような泥壁。。。
裸山丸山頂から尾根を少し西南に下ると新たに発見された坑道がある、とのことで、探しに行くが、全くそのようなものが見当たらない。
Ik氏は、熱狂的で、モチコシ沢まで下って坑道跡を探そうと言う。モチコシ沢まで。。。500mは下るんじゃないか??
あんまり熱狂的でない自分はやる気なしだが、仕方ないので懸垂して降りる、4回はしただろうか。
結局モチコシ沢左岸で最近発見されたという大きな坑道は見つけることができなかった。
ザックを置いてモチコシ沢源頭部を詰めてみる。右岸にひとつ坑道があるとのこと。しばらく行くと、踏み跡発見。
斜面を登ると坑道発見。どうせ洞穴みたいなもんだろうと思っていたが、坑道は長く奥に続いている。
どうせ坑道は見つからないだろうと思い、ヘッデンももたずにきてしまった。仕方ないので、デジカメのわずかな光で照らしながら進む。
途中にリヤカーやビンなどがある。中に誰かいたらどうしよう〜!とドキドキ。
奥に進むと、何かが向かってきた。
蝙蝠だ!蝙蝠がたくさん坑道の天井に逆さになって、ぶら下がっている。吸血じゃあないよね???
帰ろうと思ったが、Ikが先にいき、意外に襲ってきたりはしない様子なので、ちょっとびくびくしながら進む。
坑道は水平でどこまでも続いている感じ。もう50〜100mは歩いた。
ここでデジカメの電池がわずかになってしまった。仕方がないので戻ることにする。
もう一度ヘッデンを持って行こうかと考えたが、残念ながら時間切れ。何しろ、女郎が待っている。暗くなる前に下山したい。
それにしても坑道は一体どこまで続いていたんだろうか。。。気になる!!あまり興味がなかったが、あの長さを知ると、熱狂的にならずにいられない。
モチコシ沢を下降、いよいよ女郎小屋の頭へ登ろうとするが、取りつきがわからない。適当な急斜面から泥斜面を登ったもんだからかなり苦労することになった。
ロープでピッチを切って登る。途中リードしていたIkが叫び、木が飛んできたのでびっくりする。大きな木だが
両手で掴んだら折れて飛んでいったらしかった。Ikまで飛ばされずに良かった。。。支点にする木は折れ、根っこは抜け、土に立たない爪をごまかして立てて登る。リードはかなり怖い。
朝から睡眠不足でなかり眠かったが、ようやくこの悪さで目が覚めた。。。
女郎小屋の頭までだいぶ時間がかかってしまった。でもここに着き一安心。しかし、ここから下る道が急傾斜で罠が多くて悪かった。
トレースほぼなく獣の足跡が多い、藪の無い、いかにも迷いやすい尾根。
標高を確認しながらいくが、難しい。手にした案内図の詳細によって、大木の位置などがわからなければ、迷うかその日のうちには帰れない覚悟でいかないと行けない。
日向山からは鹿柵沿いに下降していく。しかしこれが悪かった!ここまでするか!と思わせる。わざと罠を仕掛けられているような気分、女郎のしわざか!?
という気持ちになる。2〜3mほどもある鹿柵を何度も越え、棘のある3重の柵も越えて行く。
やるな女郎。
下りは滑り落ちそうな場所が多かった。
柵越えを何度もして、下るが、なかなか終わりが見えない。とても長く感じた。徐々に暗くなり、暗闇の中下山。
鹿柵は辛かったけど、鹿柵伝いに来たので道に迷わずすんで良かったとしよう。
女郎小屋沢出合に着くと真っ暗。沢から数十メートル上の林道に出なければならない。
真っ暗でどの斜面から上がれるのか、見当がつかない。どこも急傾斜だった気がするので、また気合入れてもうひと踏ん張り、ロープで数ピッチかなと考える。
Ikがちょっとした土砂の山を見つけ、ここをとりあえず上がろうと言う。どうせただの土砂と思う。
ところがここは林道から続く道だったようだ。すぐに崩壊したアスファルト道となり、道をたどっていくと、難なく林道に出た。
下山までは、障害多く悪い道で「さすが女郎ー!」「女郎め〜!」なんて文句を言って降りてきたけど、この時ばかりは「女郎ありがとー」と言って林道にあがる。
それにしても超ラッキーだった!!!以前2回この辺の沢を林道から下りたけれど、こんな道あったなんて。。。
結構気持ちが萎えていたので、林道に出れて安心。あとはバスの時間に間に合えば・・・以前女郎小屋沢遡行は、予想以上の時間がかかり、バス時間に
間に合わなく河原でビバークしたのだ。
Ikがバスの時間が18時半最終だと言うので、あと20分だ!!乗り遅れてはまずい、と
走り出す。玄倉までトレラン、10分以上走り続け時間までに玄倉に到着!
ギリギリセーフ!とバス時刻をみると、あれ???最終19時半じゃないか〜!おい。
と思いながらも、変な達成感あり最後の走りも何だか気持ちよかったので、注意欠陥障害と妻に診断されたIkを責めることなくバスを待つ。
鉱山跡を見つけられて(見つけられなかったらわけのわからん山行だったと思うけれど)、道も悪いがなかなか充実した山だった。
チャリで帰ろうとしたら、マイチャリが運ばれてしまっていた。悪い予感があたり、この日は歩いて帰宅。翌々日に5000円と引き換えに取り戻してきた。
やっぱりこれも女郎のしわざか?また行ってやろう、女郎小屋沢へ。