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Iさん、めろ
[ ROUTE ]
・3/14
1010 美しの森
1255 出合小屋
・3/15
0530? 出合小屋
0700 稜線
1100 バットレス下部取り付き
〜順番待ち〜
1230 取り付き
〜順番待ち〜
1400 撤退
1730 出合小屋〜撤収
2000 美しの森
道の駅泊
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先週の足拍子の空振りもあり、この冬は山深い山に行けていなくて、もっと雪が深く少し厳しく頑張れるところに行きたいと思う。
北アルプスや南アルプス、八ヶ岳東面もしくは谷川、、、一人でアルプスにラッセルしにいこうかなとも考える。
でも仕事と居住地が変わる予定もあり、友人との山の約束を果たさないとという想いもあり、山仲間に連絡してみる。
自分よりクライミングが上手いI氏に、権現東陵に行かないかと誘う。自分は核心を超える自信がないが、岩好きのI氏に技術的にどうかと尋ねると全く問題ないとのこと。
なんて頼もしい!
本当は、ザック背負って超えられる雪山がいい。
だけど今回は、小屋起点にして空身で日帰り登攀を狙う。
初日は、出合小屋まで。林道は雪が少なくトレースが多いため、わかんをデポして出発。林道には5匹くらい鹿の死体があった。雪の上にあったが、雪崩にやられたのかそれとも雪解けの中から出てきたのかよくわからない。
以前、旭東陵に来たときの、小屋までの6回の徒渉がトラウマだったので、今回はどうかと思って心配していた。
今年はやはり雪が多い様子で、林道も徐々に雪が増えてきてトレースがなかったらラッセルに相当時間がかかっただろう。おかげで徒渉することもなく、難なく小屋に到着した。
小屋につくと、先行者がいて、Tの会の方3人で旭東陵に行くとのこと。あれ、確か先週の土樽駅でもTの会の人がニシゼンに山スキーだとビバークしていたような・・活発的な会で羨ましい。
小屋で権現への路を確認。時間があるので、予定通り雪洞掘りの練習。小屋の近くは掘れば掘るほど屎尿が出てきて・・・失敗。半雪洞掘って、ツエルトで屋根をつけて、宴会&夕飯。
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早く出る予定が結局なんだかんだで、少し送れる。権現へのトレースは、二股で右俣に続いており、我らはガイド本通りにトレースの無い左俣へ。膝〜膝上、深くてたまに腰辺りまで埋もれながら、ラッセルを続け稜線に乗り上げる。
稜線は痩せ尾根。途中アップダウンはあり、足場が不安定で木を頼りに登るところも2カ所ほどあったが、旭東陵に比べると、岩場取り付きまでのアプローチは悪いところはあまりなかった。
アプローチは旭東陵の方が、ナイフリッジやきわどい箇所が多くて楽しめる気がした。
途中から、トレースが現れる。右俣から来たパーティのようだった。上部でテントを張ったらしい。トレースを追うようになると、なぜかやる気が削がれ、力が出ない。。。
なんてあまのじゃくなんだ・・・と自分を思うが、ラッセルの方がリズムを刻んで一心で登ることができたからだと思う。ラッセルは楽しい!リズムが刻めるなら。
バットレス下部の取り付きに到着すると、先行3人パーティが取り付いているところだった。ここでしばし順番待ち。
横浜Kの会の人を含めるパーティだった。八ヶ岳はあまり来ない、東面は初めて、普段は錫杖とかよくいくと。あとで調べるとかの衝立岩で有名な会だった。
イケイケで強い感じのパーティだった。
バットレス核心はもちろんI氏に頼もうと思ったため、その下の雪壁は自分がリード。
下の方は特に問題ないが、上部は徐々に傾斜が増し、雪がさらさら。木登り登攀、凍った草付きをダブルアックスで引っかけ、腕頼りに登る。
腕頼りが相当きつい、筋力、馬力がない〜、スリングも足りない感じで、そんでもってピッチを切れるような安定した場所がほぼ無い。そのため本当に60mギリギリまでロープ伸ばし、ようやく不安定な場所で、木にビレー点をとる。
いやー結構参った〜メンタルが。やっぱリードは違うわ。もう結構満腹です。
まあ核心は御願いするので・・・とI氏頼み。
先行がなかなか進まず、まちぼうけ。「あと3m」のコールから音沙汰無し、ようやく「ビーレー解除」のコールでしばらく音沙汰無し、フォローは心配&苛々している様子。
時間は午後2時に近い。核心は2h〜4hのコースタイム。2hなら抜けるのに16時だが、日が暮れる可能性が高い。ビバーク用に、ツエルトや食料・ガスなどは持ってきたので、上でビバーグすることもできる。
でも最初からビバーク予定で、とりつくのもどうかと思う。4h以上かかる可能性もあり、核心途中でビバーグになったら大変だし。初めてだから全く読めない。
さらに、ここまでのラッセルで疲労、私はリードでメンタルが消耗気味。
I氏は実は東面は初めてで、ラッセルが想定外だったらしく登攀だけだと思い来た様子で、アプローチ途中でやる気が失せもう帰ろうと思っていたとか。
騙したわけではないが、騙された感じだったみたいだ(汗)。
14時を回り、先方は一向に進む気配がない。撤退を決め懸垂で下山。
でも天気は最高だった!青空!無風!温かい!
残念だが仕方がない。やはり東面は総合力。今回は、人の登攀力を頼りに来たけれど、次回来るときは、自分が核心を超えられるくらいの力をつけてからきたい。
今回思ったのは、やっぱり山は、クライミング技術だけじゃないってこと。それよりも馬力が必要!馬力と筋力!全身の筋力、腕力、立ちこみの力とかの方が絶対必要だと思った。あとは何より経験の積み重ね。少し厳しいところに行かないと、どんな雪山も超えられる程の経験や知識や技術は身につけられない。
いっぱい課題ができた。オールリードできる力身につけて、またくるね〜権現東陵さん!
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下山後、東村山の美味い店
四川省山岳地方の福帯麺!
5cmくらいの美味い麺だった。